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取り組み

なんでこうなっちゃうの?
という個人の疑問や妄想から、私たちの取り組みは生まれています

No. 003
梨のラッサム
“もったいない”が生み出す、新たなスープ。

未来もおいしい

2021年の春、いちごを求めて千葉県に向かったバイヤー松尾琴美は千葉の食材にまつわる色々なお話の中で、「千葉県は梨の一大産地でもあるが、市場流通させることが出来ずに廃棄しているものがたくさんあって困っている」という話を耳にしました。「何か開発のヒントになるかもしれない――」という想いから、時期が来たらぜひ梨農家さんにお伺いさせて頂きたいとお願いし、この夏、千葉県市川市にある梨農家さんを訪れました。

現地にお伺いしそこで初めて知ったのが、千葉県市川市内で生産される約5,000tの梨のうち、約1割が規格外品として市場には出回らず、廃棄されているということ。
しかし、そんな規格外品の梨を食べてみると味への影響はほぼなく、中身はおいしい梨そのもの。この立派な梨を廃棄するのはもったいないという想いから、スープやカレーに使えないかと料理人と試行錯誤し、この秋の新商品として「梨のラッサム」が生まれました。

「無花果チャツネのキーマカレー」のように、果物はチャツネにしてカレーに使うこともありますが、梨は水分が多くそのみずみずしさを楽しんでいただきたいという想いから、今回はシンプルに生のままカットし、酸味と辛味が特徴のトマトスープ「ラッサム」の具材として合わせました。外側に傷がついてしまった梨は傷みやすいため、店舗に届く梨を一つ一つ手で皮をむきながら状態を確認し、スープに入れます。店舗でのひと手間をかけられるからこそご提供できる商品なのです。

スーパーなどで見かける梨から、スープに使おうという発想はなかなか生まれなかったかもしれませんが、“もったいない食材”としての梨との出合いがあったからこそ「梨のラッサム」は生まれたと思うと、“もったいない食材”には新たなクリエイションのヒントが詰まっているのかもしれません。

■Soup Stock Tokyoのサステナビリティに関する取り組み一覧